銃声がそこらでこだまする。ぬかるみに足を取られたバロン軍に、容赦なくウォルス軍は銃弾をたたき込んだ。が、これに負けじとなおも進むバロン・カルナック軍。両者がゆっくりと、だが着実に距離を縮めてゆく。そして・・・。
「突撃〜!!」
ウォルス軍司令、ドーラ将軍の声が響く。それに応じて前列の隊が一斉に前進。続いて第2、第3波と、続々と湿地に身を投じる。
「!クエッ!!」
ボコの悲痛な叫び。バッツが反応するより速くボコがその場から離れる。刹那、カインが空中から突如現れ、竜の牙の如き槍を突き立てていた。バッツはそれを見て呆然としながらも、
「ボコ、ナイスだ・・・。」
自分は全く気づかなかった。ボコが気づいていなければ、今頃は串刺しになっていた事だろう。カインは槍を持ち直し、バッツに言った。
「なかなかのチョコボだ。大事にしてやれよ。もっとも、俺と戦って生き延びられればの話だが。」
言うとカインは、槍を前方に突き出し、突進した。
「!!」
攻撃を裁くので手一杯だ。第一撃を、何とか裁き、間合いを取る。
「くそっ!」
バッツはここでカインに言い返してやろうと思ったが、良い言葉がない。パッと頭に浮かんだのは・・・。
「おい!いきなりは卑怯だろ!?」
カインはそれを聞くと、鼻で笑い、肩を震わせた。ゆるむ口元を抑えつつ、説き伏せる。
「おいおい、指揮官という地位にいるなら、奇襲される事くらい考えとくのが常識だぜ?」
「う・・・。」
辛辣で、真実だ。確かに自分が敵の指揮官を討つなら、奇襲をかけるだろう。言葉に詰まるバッツに、カインは更に続ける。
「さて悪いが、こちらにも都合があるんでね。さっさと片づけさせてもらおうか。」
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